中小企業だからこそ、ルールをアップデートし続ける
皆さんは「就業規則」と聞いてどのようなイメージを持つでしょうか。入社時に一度読んだだけで、その後はほとんど見ることがない。そんな方も多いかもしれません。
就業規則は、単なる会社のルールブックではありません。働く人の権利や義務、会社の考え方を明文化した大切な約束事です。
中小企業では、就業規則を一度作成すると、その後何年も見直されないケースが少なくありません。法改正への対応が遅れたり、実際の運用と規程にズレが発生したりすることもあります。
最近では副業、育児・介護との両立など働き方が大きく変化しています。そのため、「昔は問題なかった規則」が現在の実態に合わなくなっていることも珍しくありません。
当社でも定期的に就業規則を見直していますが、今回、社会保険労務士の先生にチェックをお願いしたところ、いくつか改善すべき点が見えてきました。
実際に見えてきた課題
1.みなし残業に関する明確化
当社の残業時間は繁忙期を除いて、基本的にゼロに近いほど少ないです。
そのため、現在は【みなし残業制度】を採用していますが、就業規則上の記載が十分ではありませんでした。
実際に運用している制度と規程の内容が一致していなければ、従業員にとっても会社にとっても分かりにくくなります。働き方を正しく反映したルールへ整理する必要があるために就業規則の見直しを行っています。
2.役職定年制度の整備
従業員のキャリア形成や組織運営を考えるうえで、役職定年に関する考え方を明確にする必要があります。会社としてどのような考えで役職や職責を運用していくのか、規程として整理することが求められています。
3.再雇用制度の見直し
高齢者雇用が一般的となる中で、再雇用制度も重要なテーマです。賃金体系や処遇については、近年の法改正や判例の流れも踏まえながら、より納得感のある制度へ見直していくことが必要だと感じています。
4.勤務時間規定の修正
現場の実態に合わせて勤務時間に関する規定を整理する必要があります。実際の働き方と規程が一致していることは、労務管理の基本でもあります。
5.休日規定の整理
休日に関する考え方や運用ルールについても、一部整理が必要であることが分かりました。従業員が安心して働ける環境づくりのためにも、分かりやすい記載に修正をしています。
6.出張旅費規程の見直し
出張日当やみなし残業との関係など、現在の運用に即した整理が求められています。出張は通常勤務とは異なる部分も多いため、従業員に分かりやすいルールづくりが必要です。
専門家からのアドバイス
社会保険労務士の先生からは、
- 法改正への対応
- 関係条文の修正
- 育児・介護休業規程の更新
- ハラスメント防止規程の整備
などが必要とのアドバイスをいただきました。就業規則は一度作れば終わりではありません。
法律は毎年のように改正され、社会の価値観や働き方も変化していきます。
その変化に合わせて更新し続けることが重要だと改めて感じました。
当社の考え方
私たちは、中小企業だからこそ変化に強くなければならないと考えています。
そのため、社会保険労務士だけでなく、中小企業診断士、金融機関、取引先様など多くのステークホルダーと連携しながら会社運営を行っています。
改善点が見つかれば素直に受け入れ、より良い仕組みへ更新し、完璧な会社を目指すのではなく、日々アップデートし続ける会社でありたいと思っています。
働く環境は、会社の成長とともに進化する
当社は、働く従業員の皆さんが少しでも快適な環境で仕事ができるよう、積極的に社内制度や職場環境の見直しを行っています。就業規則の見直しもその一つです。
求職活動をしていると、「この会社は将来も安心して働ける会社なのだろうか」という観点が非常に重要となるかと思います。私たちは、その答えの1つとして、社内制度を更新し続ける姿勢を示し続けます。会社も人も成長します。どれだけ立派な木でも手入れをしなければ枝は伸び放題になりやがて景観は崩れていきます。会社も同じです。組織内部に目を向けて、定期的な見直しと手入れを続けることで、働きやすい環境、お客様に選ばれ続ける会社が維持され、成長できるのではないかと思います。
就業規則は改善途中ですが、これからも従業員を始めとするステークホルダーの皆さまとともに、より働きやすい会社づくりを進めていきます。
